【トマトソース】北と南ではどう違う?
イタリアンの王道中の王道のトマトソースですが、イタリアでは北と南では使う野菜が少し変わります。
北イタリアのトマトソースで欠かせないのはセロリ。
南イタリアのトマトソースで欠かせないのはバジル。
どちらも主役がトマトである事は間違いないのですが、そこに加える風味が北はセロリの爽やかさを、南はバジルの青い香りを好んで使います。
作り方に関しては料理人によってこだわりのポイントが変わるため一概には言えませんが、両方に共通し大切なことはトマトの酸味をちゃんと残すことです。
トマトは煮込めば煮込むほど酸味が飛び、旨みが強く出る食材なのですがトマトソースで重要なのはトマトの持つ酸味をどの程度残し、香りを立たせるか。ということです。
この香りの部分にセロリやバジルの特徴が活きてきます。
北イタリアのレシピ
・ホールトマト 1/2缶(1200g)
・玉葱 100g
・人参 80g
・セロリ 40g
・ニンニク 1片
・ピュアオリーブオイル 40g
・粗塩 8g
作り方
1.野菜はそれぞれ大きめにざっくりカットし、ピュアオリーブオイルで香ばしく焼き色がつくまでソテーします。
あとでソースの中から取り出すので玉葱はヘタをつけたままバラけさせないようにします。
2.ホールトマトは青っぽく硬いスジのようになっているヘタを取り除き、指で軽く開いて1の鍋に加えます。
トマトの内部に水分が溜まっており、開かずに煮込むと水っぽい仕上がりになりやすいです。
3.粗塩を加えて弱火で40分煮込みます。
トマトソースは濃度があり飛び散るので、隙間ができるようにフタを少しずらした状態で煮込むといいです。
4.煮込み終えたら中の野菜を取り出して完成です。
ここで加えた玉葱、人参、セロリは混ぜ込むとトマトの味わいを邪魔するので香りを移すだけですが、仕上がりの味を左右する重要な存在です。
取り出した野菜はそのまま食べても非常に美味しく仕上がっています。
南イタリアのレシピ
・ホールトマト 1/2缶(1200g)
・玉葱 60g
・ニンニク 1片
・バジル 適量
・ピュアオリーブオイル 50g
・粗塩 8g
作り方
1.ニンニクは包丁で潰して芽を取り除き、玉葱はみじん切りにします。
鍋にピュアオリーブオイル、ニンニク、バジルの茎を入れて弱火でお香りを出すように火を入れていきます。
2.ニンニクに火が入り香ばしくなったら玉葱を加えて甘みを出すようにソテーします。
途中でニンニクを取り出しますが、少しだけ残して細かく潰して混ぜ込みます。
3.北のレシピと同じように、ホールトマトは青っぽく硬いスジのようになっているヘタを取り除き、指で軽く開いて1の鍋に加えます。
トマトの内部に水分が溜まっており、開かずに煮込むと水っぽい仕上がりになりやすいです。
4.トマトソースが飛び散るので、フタを少しずらした状態で40分煮込んでいきます。
30分経ったらちぎったバジルを加えて残り10分煮込んで完成です。
パスタに仕上げる
この南のトマトソースを使ってトマトソースパスタを仕上げます。
使う材料は
・スパゲティ 100g ・トマトソース 130g ・バジル 3枚 ・水牛のモッツァレラ 30g ・グラナパダーノパウダー 8g ・EXVオリーブオイル 適量 ・黒胡椒 適量
フライパンにトマトソースとパスタ湯15gを入れて火にかけます。
そこに茹で上げたパスタとバジルを入れて和えます。
火を止めてからグラナパダーノパウダーを加えて軽く混ぜ合わせたら完成です。
器に盛り、水牛のモッツァレラ、黒胡椒、EXVオリーブオイルで仕上げて完成です。
ここでは「ラ ファブリカ デッラ パスタ」というグラニャーノという地域で生産されているスパゲティを使っています。
ナポリで有名なカンパーニャ州は乾麺パスタの名産地で、特に有名なのがグラニャーノという地域で作られるものです。
グラニャーノのパスタはブロンズダイスと言われる製法で作られており、パスタの表面がザラついて白っぽく仕上がっています。
またしっかり時間をかけて乾燥させて作られているので小麦の風味が強く、アルデンテに仕上がるのが最大の特徴です。
EXVオリーブオイルは「オルシーニ」というローマで有名なラツィオ州のオリーブオイルを使っています。
このオリーブオイルは、青みがかった味わい、苦味が前に出過ぎず、まろやかな香りが口いっぱいに広がります。
EXVオリーブオイルというと青み、香り、コク、苦味のどれかが尖っているものが多い中、そのバランスの良さは圧倒的にNo.1。
仕上げにかけると、料理の味の後を追いかけてくるように芳醇なオリーブの香りが加わり、料理の味わいを邪魔せず、寄り添ってくれるようなEXVオリーブオイルです。
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