オレンジソースには鴨・鶏肉が定番!
フレンチのイメージが強いオレンジソースですが、2000年代にイタリアでもブームが起こり、一時期街中のトラットリアやレストランで見かける時期がありました。合わせる肉は赤身が強い鴨肉が定番で、鶏肉を使う場合は旨味の強い地鶏や赤鶏がおすすめ。
さっぱりとした中にほろ苦さ・甘さのあるソースで、”ガストリック”というベースを使います。
ガストリックとは?
ガストリックとは、砂糖を焦がしてキャラメルにし、そこにワインビネガーを加えて酸を適切に飛ばしたもので、ソースにキレとコク、ほろ苦さを加える役割があります。
オレンジソースのレシピ
・グラニュー糖 20g ・赤ワインビネガー又はフランボワーズビネガー 60g ・グランマニエ 20g ・オレンジの果汁 100g ・フォンドヴォー 100g ・バター 適量 (ソースベース30gに対して10gほど)
作り方
1.まずソースのベースとなるガストリックを作っていきます。
キャラメルを作るようにグラニュー糖を焦がします。
グラニュー糖の焦がし具合が浅いと、あっさりとして食べやすくなり、しっかり焦がすほど、ほろ苦さとコクが加わっていくイメージで好みの加減で調節します。(ただし、真っ黒になるまで焦がすのはNG)
2.ちょうどいいぐらいまで焦がしたら赤ワインビネガー(又はフランボワーズビネガー)を一気に加えてビネガーの酸を軽く飛ばします。
ここまでの工程でできるベースが『ガストリック』と呼ばれるベースです。
※高温のカラメルに少量のビネガーを加えるとはねて危険なので、すかさず蓋をするか、蓋をずらしたところからビネガーを加えてください。
3.オレンジ果汁,グランマニエ、フォンドヴォーを加えて1/4ぐらいまで煮詰めていきます。
4.バターを加えて沸かし、鍋をゆすりながら乳化させて完成。
(写真は3で出来たソースから30g取り出してバターを加えて仕上げています)
仕上がった状態。艶やかで適度な濃度がついています。
(仕上げにグランマニエを数滴垂らして見ても、香りがより立って美味しいです)
グランマニエはコニャックにビターオレンジのエキスを加えて作られています。ワインやウィスキーのように樽で熟成させるのでコクと香りが芳醇で綺麗な琥珀色、食後酒などにそのまま飲んでも美味しいです。
フランボワーズソースのレシピ
華やかな香りで軽やか。鹿、猪などのジビエや鴨などの赤身肉と相性が良いです。
作り方もとってもシンプル!合わせて煮詰めるだけの簡単レシピです。
・フランボワーズビネガー 200g ・赤ワイン 600g ・フォンドヴォー 250g ・ハチミツ又はグラニュー糖 適量
作り方
1.フランボワーズビネガー、赤ワイン、フォンドヴォーを合わせて煮詰めていきます。
(このソースはビネガーをあらかじめ煮詰めたりしないほうが香りが生きて、キレも出ます)
2. 1/8ぐらいまで煮詰めた状態。
表面が艶やかになって濃度が出てくるので、ここで火を止めてハチミツ又はグラニュー糖を加えて好みの甘さに味を調整したら完成です。
仕上げにバターを1かけ加えるとコクが深まり、より濃厚なソースに仕上がります。
バルサミコソースのレシピ
このレシピで作るバルサミコソースは適度な濃度があり、鶏肉・豚肉・牛肉などはもちろん、鴨のサラダなどにも合わせられるかなり汎用性の高いソースレシピです。
市販のバルサミコはソースとして使うにはシャバシャバなので、少し煮詰めたりして濃度をつけますが、そうすると甘くなり過ぎるといったことになります。
このレシピでは、赤ワインの渋みを掛け合わせることで適度な甘さに抑えており、フォンドヴォーでコクを足し、フランボワーズビネガーで軽やかに仕上げる。
レストラン仕様のソースを、合わせて火にかけるだけという簡単レシピでご紹介します。
・バルサミコ 150g ・フランボワーズビネガー 200g ・赤ワイン 200g ・フォンドヴォー 100g
作り方
1.鍋に材料を全て入れて煮詰めていきます。
2. 濃度がついてくるまで煮詰めていきます。写真は1/8量ほどに煮詰めた状態、このまま常温まで冷ますと丁度いいぐらいの濃度に仕上がります。
ここではキスコの冷凍フォンドヴォーDX-NZを使用しています。
市販のものはよくトマトソースなどで量を増したりさせるのでハヤシライスのルーみたいな味になりがちですが、このフォンドヴォーは純粋に仔牛の出汁と香味野菜で作ったものを更に濃縮して仕上げられるので非常に濃厚です。
常温に10分も置いておくと包丁で切れるぐらいになり、小分けにしてストックしておくとあらゆるシーンで支えて便利なのも魅力です。
ここでご紹介したオレンジソースはもちろん。レストランのソースがほぼ全て網羅されているソースレシピのバイブル的本です。
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