ブリとカンパチの特徴と使い方
どちらも大型の青魚で見た目も似ている魚ですが、味わいの特徴は大きく異なります。
【カンパチ】
サクッとした歯切れの身質であっさりとした味わい。
脂のりは少なく火を入れるとパサつくため、淡白な身質を生かしたカルパッチョなどの生食がおすすめ。
養殖は身が白く半透明で天然のカンパチは身が赤みがかっています。
【養殖ブリ】
脂のりが良く、トロッと滑らかな身質。
養殖は脂が詰まっているため身が白く透明感があまりない。
脂の量が凄いので火を入れる分には良いですが、カルパッチョなど生食する場合は、この脂のギトギト感を上手く消すために、レモン果汁を多めにしたソースや水分量の多い大根やカブなどを合わせるのがおすすめです。
出来るだけ身に透明感があり、脂が細かく入っているものを選ぶのが◎。
【天然ぶり】
赤みがかった身に透明の脂が細かく入っているものほど上質。
養殖より脂があっさりしてしており上品な味わいです。
10月頃から北海道 羅臼のブリなど各地で水揚げされ始め、この時期はまだ安価。12月半ば〜年明けにかけて需要が増えるため価格も跳ね上がってきます。
富山 氷見の天然寒ブリが日本の代表的なブランド。
写真が天然のブリ。養殖と違い赤みがあり脂があっさり。
マグロの中トロのような味わいです。
臭みを取り、旨みを引き出すマリネの仕方
1.ブリやカンパチは血から臭みが出るため、赤い血合いの部分を切り取ります。
2.同割で混ぜたたっぷりの塩、砂糖にみかんの皮、ウイキョウの葉(一番外側の太くて硬い部分)を合わせます。
ここでは料理にみかんを使うのでその皮を使いましたが、オレンジやレモンの皮、ウイキョウの葉はディルで代用可です。
3.ブリ、カンパチの全面を2で覆うようににてマリネし、このまま1時間冷蔵庫に置いてしっかり水分を出していきます。
※ここで抜く水分と一緒に臭みが抜けます。
4.1時間後、水で塩 砂糖を洗い流し、キッチンペーパーでしっかり水分を拭き取ったら、ラップを密着させるようにピチッと包み、冷蔵庫で2〜3時間置いて完成です。
※マリネした直後は塩 砂糖に接してした部分が塩辛く感じますが、ラップで包んで時間を置くと浸透圧の力で塩が中心にまで馴染んでいき、塩辛さを感じなくなります。
レシピ
・ブリ 20g ・カンパチ 20g ・塩、白胡椒 適量 ・玉葱のサルサ 10g ・レモン果汁 2g ・EXVオリーブオイル 適量 (ここではアルドイーノを使用) ・早生みかん 適量 ・からすみ 適量 ・ウイキョウとウイキョウの葉 適量
「玉葱のサルサ」は刻んだ玉葱にコルニッション、ケイパー、レモン果汁を合わせたさっぱりとしたベースです。
お肉や魚のタルタルに混ぜたり、トマトなどを加えてカルパッチョのソースにも出来る万能のベースです。
作り方の詳細はこちらをご覧ください。
作り方
1.マリネしたブリとカンパチを人差し指の爪ぐらいの大きさにカットし、軽く塩、白胡椒をうちます。
次に玉葱のサルサとレモン果汁、EXVオリーブオイルを加えて和えたら、セルクルを使ってお皿に盛ります。
2.千切りにしたウイキョウとウイキョウの葉、皮を剥いて5mm角にカットした早生みかん、からすみを削りかけます。
3.盛り付けた状態。
ウイキョウ、からすみ、柑橘はイタリア定番の組み合わせで、魚介との相性も抜群。
今回はみかんが美味しくなる季節に同じく旬を迎えるブリ、カンパチと合わせた季節の一皿です。
コメント