今日はヴェネツィアでいくつかある定番前菜の中から『イワシのサオール』をご紹介します。
脂の乗ったイワシをカラッと揚げ、玉葱の甘みとレモン、白ワインビネガーでさっぱりと仕上げた甘酸っぱい味わいが冷えたワインによく合います。
イタリアではアペリティーボと呼ばれる食前にワインとちょっとしたつまみを楽しむ文化がありますが、このサオールはその定番。
ヴェネツィア風イワシのサオールとは?
水の都”ヴェネツィア”のトラットリアやバーカロ(日本でいう角打ちの飲み屋)の定番チケッティ(つまみ)です。
現地ではサルデ イン サオール/Sarde in saorと呼ばれており、日本の南蛮漬けによく似た料理です。
一番の特徴は松の実とレーズンを加えるところにあり、たっぷりのタマネギと白ワインビネガーにレーズンの甘味を足す、アグロドルチェ(甘酸っぱい)な味付けが地元の白ワインとばっちり合います。
ここでは食べやすいよう、レモン果汁や白ワインを使うレシピをご紹介します。
エスカベッシュのレシピ
・イワシ 10尾 ・強力粉 適量 ・塩、白胡椒 適量 ・玉葱 400g ・人参 100g ・松の実 30g ・レーズン(水で戻す) 30g ・白ワインビネガー 50g ・白ワイン 100g ・レモン果汁 50g ・EXVオリーブオイル 50g ・ローリエ 数枚
エスカベッシュの作り方
1.今日の食材たち。後ほど登場しますが松の実はこの写真では欠席中です。
まずイワシを開いていきましょう。16cmぐらいの大き過ぎないサイズでしたら小骨はそのままでも気になりません。
2.開いたイワシに塩と白胡椒をうち、強力粉をまぶしたら油で揚げます。
3.香ばしく上がった状態。
4.2~3mm厚ぐらいにスライスした玉葱と千切りにした人参をサッとソテーします。食感が欲しいので火を入れ過ぎないことがポイントです。
5.水で戻したレーズンと白ワイン、レモン果汁、白ワインビネガーを加えて一度沸かします。
火を止めてEXVオリーブオイルとローストした松の実を加えます。
(松の実はすぐ焦げるので注意してください。トースターだと2分ぐらいで色づきます)
6.この玉葱ベースで3のイワシをマリネしていきます。
玉葱→イワシ→玉葱のようにサンドしてローリエをのせ、3時間ほど冷蔵庫で馴染ませます。
(マリネ時間はお好みで変えてください)
7.盛り付けて完成です。お好みで黒胡椒、お気に入りのEXVオリーブオイルをかけるとより本格的です。
終わりに
この料理は元々保存食として生まれた料理なので常備菜としても使えます。
作りたての美味しさもあれば、1週間後のクタクタに馴染んだ味もまた美味しいです。
ぜひお試しください。
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