今日ご紹介する『バッカラとじゃが芋のミルク煮込み』は、北イタリア・ヴェネト州のヴィチェンツァ村の郷土料理で、元の料理は『バッカラ アッラ ヴィチェンティーナ』と言います。
ヴェネト州というと水の都”ヴェネツィア”が有名で、新鮮な魚介の前菜のイメージではないでしょうか?
この料理はそんなイメージを裏切るぐらい地味な見た目ですが、イタリアで働いていた際に出会い、あまりの美味しさに感動したこの料理をご紹介します。
バッカラとは?
バッカラとは塩漬けされた干し鱈のことで塩抜きしてから使います。イタリア全土で好まれている食材の一つです。
あまり聞きなれない食材ですが、イタリアでは非常にポピュラーで、このバッカラを使った郷土料理は数多くあります。
バッカラ アッラ ヴィチェンティーナ
バッカラの塩気を活かしたグラタンやシチューに近いお料理ですが、とっても白ワインが欲しくなる味わいです。特に同じヴェネト州の自然派“ビアンカーラ”のワインを合わせると、マリアージュを超えた、その土地の料理とワインの親和性に驚かされます。
レシピ
【ポレンタ】 ・ポレンタ粉 190g ・水 1kg ・塩 2つまみ 【バッカラのミルク煮込み】 ・バッカラ 1塊(掃除後400g) ・強力粉 適量 ・玉葱 1玉 ・ニンニク 1片 ・アンチョビ 2枚 ・ピュアオイル 適量 ・じゃが芋 4個 ・牛乳 600g
バッカラの塩抜き
※バッカラは塩抜きしてから使用します。
こまめに水を入れ替えながら2日間水につけて塩抜きします。
ポレンタの炊き方
1.ポレンタを炊いていきす。水を沸騰させたところに塩を入れ、ポレンタ粉を一気に加えたらホイッパーでかき混ぜてダマを作らないようにする。
2.スグに濃度がついてくるので、ゴムベラで鍋底をこすり混ぜながらごく弱火にして40分炊いていきます。
(時折混ぜる程度で大丈夫ですので、他の作業をしながらがおすすめです)
3.炊き上がった状態。クッキングペーパーを敷いたタッパーなどに入れて平らにならしたら冷蔵庫でしっかり冷やし固めます。
バッカラのミルク煮込みの作り方
1.食材たち。
バッカラは皮と骨避けるようにして切りとります。骨のそばから包丁を入れて身のみ切り出していくイメージ、骨周りに身が残りますが、塩漬けで骨が脆くなっていて骨抜きができないので仕方ないです。
そしたら、1口大ほどに切り分けておきます。
(骨と皮を除いたら400gほどになります)
2.鍋にピュアオイルをひき、みじん切りにしたニンニク、アンチョビを香り出しします。
3.小指の爪ぐらい、又は大きめのみじん切りにした玉葱を加えて中火で玉葱の周りが少し焦げつくぐらいまでソテーします。
(多めのピュアオイルでソテーすることが周りを焦がすコツです)
4.そうしたら乱切りにしたじゃが芋を敷き詰めてから、強力粉をまぶしたバッカラを敷きます。
5.次に牛乳をひたひたぐらいまで注いだら、このまま30分ほどコトコト煮込んでいきます。
ソテーした玉葱とバッカラにまぶした強力粉が溶け出して濃度がついた仕上がりになります。
6.最後に冷やし固めておいたポレンタを切り出して表面がカリッとなるようソテーします。
くっつきやすいのでテフロンに少し多めのOILがおすすめ。
7.盛り付けて完成です。お好みで黒胡椒やイタリアンパセリをかけてもOK。
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